きになるガラクタ箱

きになるスタッフの、きになる日々の、きになるブログ。

きになるBORO

http://www.amusemuseum.com/boro/index.html

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ボロって言うと、なんか戦前戦後のひとが
「そんなボロをきて、、」って
しかめっ面でいわれそうな存在、という気もするが、
いつだか美の壼でその「美」について特集していたのを記憶していた上に

先日の雑貨屋で布ものを作るに際し、
布の行き着く先を観るのも楽しいのではないかと思って
新聞のチケットで応募してみたのです。
で、
布もの好きなガラクタのメンバー母と行こうじゃないか、という訳で。

行って驚いたのが、
展示してある襤褸が触っていいこと。
「傷まないのかなあ。。くさくないのかしら。。」
と、布に対しての心配とにおいの心配をするという謎の心境で
触れてみたところ。。


うわ、すっごい柔らかい!気持ちいい!


なんか、赤ちゃんコーナーの布にありそうな
あたたかくて気持ちよくて、、こころがくすぐったくなるような
そんな触り心地。木綿?がすっごいすっごいもまれて柔らかくなったの。。
※ちなみに無臭でしたw

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ほら、柔らかそうでしょ。

驚いたのが、ドンジャっていう分厚い布団(14Kgだって!!)みたいな
襤褸もあって、冬には家族全員、裸でそこに寝るんだって。
裸でって言うのは、青森の冬の寒さから身を守るためと
シラミが服につかないようにって意味もあるようで。

家族が裸で寝て、、、って読んだときは驚いたけど、
兄弟や家族同士で喧嘩もいさかいもなかったって書いてあった。
豊かすぎて、寒さもそこまでじゃない現代ではあり得ないけど
何もない環境が生む素晴らしさというか。

あと、現代では絶滅した体験といえば
刺し子にしても、とにかく手間ですごい時間がかかるものばかりなんだけど、
(なぜか途中で止めたのとかあったww)
雪がしんしんと降る中、いろりの残った炭で暖をとって
ひたすらチクチクチクチク縫ってたって。

浅い考えなら「昔の人って暇だったんだね~」ってなりそうなものだけど、
でも、よく考えれば家電も発達していないわけだから、時間はかかってたわけで。
それでもやるのはひとえにそのチクチクが強度やあったかさを増すってのと、
オシャレ心だったんだろうね。人と違う布を纏いたい!!的な。


現代みたいに「買えば手に入る」なら、
「どこで買うか」で差がつく訳だけど、
全部自分でつくる、が条件。しかもまわりもみんな同条件。
そうなったら、女子、やっぱ頑張るのだろうね。。

ちなみに誘ったメンバー母さんは、
展示中だった南部刺し掛けや水玉模様の襤褸を普通に着こなしてた。。
ホントに似合ってた。。水玉。。


当時、「誰かとのオシャレの差」といえば、
とにかくキレイな色の糸(布も針もだけど)がないので、
それはもう、ハギレから毛糸1本にいたるまで
「もったいない」というより「ありがたい」の心境だったって。
館内のあちこちに「もったいない」「Love Japan」とか書いてあって
最初突っ込んだりしてたのだけど、本当にそうなのね。

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どっかのおばあちゃんの遺品で大事そうにとってあったというハギレ。
趣味で古着リメイクをするあたしも、このLOOVハギレ、の境地は分かるわー。
「この古着は可愛いから大事に使おう!!」とテンション上がるので。
きっとその感じよね。共感。


現代に生きる母さんとして、
手仕事がうまくなりたいなあと思いました。


●驚愕のあざらし×鮭皮ブーツ。
ウロコと背びれがナイス。

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●今日朝日デジタルにも出てたらしいけど、
海外が注目しとるせいか、マネキンのチョイスが。。
個人的には当時の着てる感じがほしかったなあ。。
って、意外に当時もオシャレにきてたりして。。。

でも、頭にあんな感じで被ってはいないよね。。
あれ前掛けじゃないか?たぶん。。

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思った以上に充実してて、手芸好きなひとはぜひいくべし。
アミューズミュージアム。浅草寺向かって右の出口すぐ。つうかほぼ隣接。

以上。
 
 
3mg製作所所長